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2014年 03月 06日
このところ少し、映画を観る余裕が出てきました。
この2、3ヶ月で観たもの(記憶している限り)。 『ハンナ・アーレント』、『名前のない鑑定人』、『バグダット・カフェ』(Dカット版)、『ブリキの太鼓』(Dカット版)、『さよならアドルフ』、『小さいおうち』.... 普通かもしれないけど、近年のわたしとしては、多いほう。 このなかで、とてもよかったのは、『ブリキの太鼓』(Dカット版)、『さよならアドルフ』、それから、『小さいおうち』。 前二作は、ナチス台頭のドイツにまつわる物語、そして『小さいおうち』は日本が太平洋戦争を迎える頃の東京の物語。どちらも同時期が舞台のお話だ。先の戦争は多くの映画人にとっても、語り尽くすことの出来ない主題なのだろう。 『小さいおうち』は素晴らしかった。 山田洋次監督は、いまの日本の状況を憂いてこの作品を作ったという。 あまり内容を書くとネタばれになってしまうけど、 この作品の素敵なところは、 反戦のメッセージがひとの暮らしを彩る意匠や服装、 慣習や所作の美しさを通して描かれていることにある。 歴史を知っているわたしたちからみれば、 南京陥落や真珠湾攻撃に沸き立つ人々を見るのは、 ひたすらつらいし、滑稽ですらある。 歴史を日常を通して振り返るというのは、映画や小説にしかできないのかもしれない。 そしてまた、この時代と今の時代との符号のあまりに多いことに、背筋が寒くなる。 静かな暮らしを時には波立たせながら、ひとは生きていく。 そんな人々の幸福も、不幸ですら、根こそぎ奪うものはなんと恐ろしいものか。 山田洋次監督のいわんとしていることが痛いほどこころに刺さった。 松たか子の着物の着こなしと、ベルリナーレで銀熊賞を穫った黒木華の、 割烹着姿の愛らしさはみもの。
by owantobooks
| 2014-03-06 17:26
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